一般の方へ

よくあるご質問

患者さんや家族の方から寄せられるご質問です。
緩和医療についてはご存知でない方が多く、また誤解もあるようですので参考にしてください。

Q1
モルヒネなどの麻薬を使うと廃人になったり頭がおかしくなったりしませんか?

  • 痛み止めなどとして使われるモルヒネやオキシコドン、フェンタニルなどは医療用麻薬といい痛みを取る量で使っている限りそのようなことは全くありません。痛みがあるときは体の中で依存性が抑えられていることが理由です。覚醒剤のように使用によって快楽が得られたり精神異常になったりすることもありません。
    使用初期に眠気があったり少しボーっとすることがありますが次第に無くなっていきます。

Q2
モルヒネを使い始めると死期が早くなるというのは本当ですか?

  • がん末期=痛み=モルヒネ、ということからモルヒネをはじめとした医療用麻薬に悪いイメージがあるのは仕方ないかもしれませんが、実際には死期を早めることは決してありません。むしろ激しい痛みがあるのにモルヒネなどの痛み止めを使わずに耐えて過ごすほうが体力を消耗してしまいますし、QOL(生活の質)を下げることになってしまいます。痛みを取ることによって食欲が出てきたり睡眠や休息が十分取れてがんと闘う体力も意欲も湧いてきます。

Q3
麻薬を使うということは死期が近いということですか?

  • がんが進行するにつれ痛みが強くなることがあります。そのような時は麻薬の量も増える場合が多くあります。しかし最後まで痛みをほとんど感じることなく過ごされる方もいますし、痛みの程度が変わらない方もいます。つまり麻薬の量だけで病状の変化や死期を判断することはできません。
    また一部の麻薬は呼吸が苦しいときに使用されたり、がんの痛み以外でも下痢止めや咳止めとして使われる場合もあります。

Q4
ホスピスとはどんなところですか

  • 患者さんによっては最後まで抗がん剤を使用してがんと闘おうとする方もいれば、残された時間を治療で費やすのではなく、できるだけ穏やかに例えば家族と一緒に過ごしたいという方もいます。もちろん、その選択は患者さんの考え方次第ですのでどちらが正しいとか悪いとかではありません。
    このうち、抗がん剤などの治療をせずに痛みなどの辛い症状を緩和し、穏やかに過ごしていただくことを目的とした入院施設がホスピスです。家族とともに過ごしていただけるような、また自宅で過ごしているのと変わらないような工夫をしている施設が多くあります。

Q5
緩和ケア病棟とは何ですか

  • ホスピスは一般的に緩和医療専用の病院や病棟のことを指し、緩和ケア病棟とは一般病院の中に専門の病床を設置したものを指します。
    緩和ケアは専門病院ではないと受けられないというものではありませんので、各施設のスタッフにご相談ください

Q6
自宅で点滴することは可能ですか?

  • 食事が摂れない患者さんなどは水分や栄養を補給するために点滴をおこなう必要がある場合があります。点滴剤の交換だけであれば患者本人や家族でも比較的に容易に行うことができるのですが、点滴の中に他の薬剤を混ぜたり、点滴のチューブを交換したり、体に針を刺す場合などは専門の知識や技術が必要となります。
    患者さんの状況によって千差万別ですので必ずできるというわけではありませんが患者さんやご家族が自宅で過ごすことを希望される場合は訪問看護の利用や近くの医院の先生の往診など色々な方法が考えられますのでまずは医療スタッフにご相談ください。

Q7
自宅療養する場合、何かあったら病院の先生が来てくれるのですか?

  • 施設によって異なりますが、ほとんどの場合、病院の医師が往診するのは難しいと思います。
    このため自宅で過ごされる場合は地域の開業医の先生が往診してもらうよう病院の社会福祉士などが調整します。開業医の先生が往診してくれることになったら症状や状態によって往診の頻度が設定されますが急に症状が変化した時などはまずは電話で相談するなど相談しておくとよいでしょう。
    もちろん患者さんが普通に通院できるのであれば病院に受診していただくこともできます。
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